ふと懐かしい曲を耳にして遠い昔の日々の記憶が蘇った・・
テンションが上がる曲やリラックスできる曲がある・・
気が付けば何かの曲を口ずさんでいる・・
こういった様子は多くの人々が普通に経験していることでしょう。 まるでその時その時の気分を音楽がデザインしてくれているかのようでもありますね。
今回は、そんな「音楽とココロのつながり」についてのお話です。
目次
音楽には「時」を記録する力があります
昔よく聴いていたCDやレコード、MDやカセット。今も手元にあって聴くことが可能ならば、ぜひ聴いてみてください。 もし無くても、今の時代、インターネットを使えば、”あの頃の音楽達“と再会できるでしょう。
久しぶりにそのサウンドを浴びると、音楽だけでなく、その当時の記憶が鮮明に思い出されてきませんか?
暮らしていた土地の風景や友達の顔、日々の心情、ありとあらゆる事が蘇るでしょう。それは古いアルバムを見ている時の気持ちに似ているかと思います。
そう感じさせてくれる音楽も、当時はただ好きだから聴いていただけで、記憶を刻むためや未来の自分の思い出作りのために聴いてはいなかったはずですよね。 でも、結果的に音楽は時を記録する作用 (=記憶) も発揮します。
記憶は、心の中にあります。そう、誰もが、好きな音楽は「心」で聴いているのです。
暮らしのシーンに音楽を掛け算してみよう
爽快な気分の時はこのアーティスト・ ・
静かにゆっくり過ごしたい時はこのジャンル・・
落ち込んだ時にはこの曲が救ってくれる・・
などなど、人それぞれの基準で日々の暮らしの瞬間にマッチする音楽がきっとあることでしょう。普段着感覚で音楽を楽しむスタイルは、手軽に日常を豊かに彩る事ができますね。
更に一歩踏み込んで、好きなアーティストのコンサートやライブに出かけてみる!というのもまたステキ。思いっきりお好みの音に浸りアーティストと気持ちを重ねる贅沢。きっと心に活力や安らぎなどをもたらす事でしょう。
そして、更にもう一歩踏み込んで、自分でプレイしてみると、これまた贅沢!聴くだけとはまた違う独特の快感を得られるのではないでしょうか。
暮らしのシーンに音楽を。
BGMもよし。どっぷり聴くもよし。そして、演るもよし、です!
プレイヤーもリスナーも「根っこ」は同じ
演るもよし! これはかなりの醍醐味ですよね。
そうなってくると、技術や理論が関係してきます。ですからプレイヤーは様々な練習や勉強をします。
ところが、そこには陥りやすいちょっとした「ワナ」も…。
音楽というのは心を揺さぶるものです。それは好きな音楽を聴くだけで誰でも簡単に実感できます。 この「リスナー的感覚」を根っこに、プレイヤーも音楽に心を投影していたいもの。
しかし、そうあるためには結構なスキルが必要です。なのでどんどんスキル習得に向け頑張ります。
すると、それを出来るようにする事が到達点かのように見え始めてしまう場合があるのです。どういう事でしょう?
いろいろとありますが、例えば、「速いフレーズ」。
もともとは速いフレーズの放つ“疾走感”に心揺さぶられたはずなのに、速いフレーズを正確に演奏する事自体が目的になってしまうと、それを聴く人の心に“疾走感”は芽生えないでしょう。スキルをうまく使いながら心が感じた事そのものに立ち還るようにプレイできた時に、“疾走感”は自然と生まれます。
音楽が好きな人はそもそも全員が素晴らしいリスナー。根っこは同じ。心を揺さぶるプレイヤーは心から音を発しているものです。
音楽はあなたのココロを豊かにしてくれます
日々の生活に音楽という潤いを。
家で寛いでいる時や移動中など日常シーンに聴くのもいいし、特定のジャンルやアーティストの音楽を追求してもいいし、自ら演奏を楽しむのもアリ。スタンスは無限にあり、そして自由です。
音楽はあなたの暮らしのひと時ひと時を様々な表情で彩ってくれます。そしていつも気持ちに寄り添ってくれ、将来的には日々の様子の記憶までしてくれます。
国も人種も問わず、世界中に音楽は在ります。我々人間は誰もが生れながらにして「音楽」という才能を自然に持っています。
さぁ!音楽に触れ、豊かさを内側から感じましょう!きっとあなたのココロは喜び、より活き活きとした日々が訪れますよ!
ジャズトランぺッター 河村貴之