リオデジャネイロ出身のシンガーソングライター【Milton Nascimento】の歌声を今日はご紹介いたします。
1960年代の後半より、MPB(ムジカ・ポピュラール・ブラジル)と呼ばれる反白人文化とROCKなどエレクトリック楽器の導入によるブラジルPOPSの発展が起こりました。
その中に登場し【ブラジルの声】と呼ばれるほどリスペクトの対象として人気を博したのが、この曲の作曲者でありヴォーカリストのミルトン・ナシメントです。
この曲が収録されているアルバム【Native Dancer】はジャズサックス奏者のWayne Shortarのリーダーアルバムなのですが、彼の奥さんAna Mariaさんがブラジル人だったことから、当時ブラジルで大人気だったミルトン・ナシメントを強く紹介、コラボ作品を作るという流れになったそうです。
音楽の発展にはこういった多文化との交流は欠かせません。
1960年代後半のジャズ界は【フュージョン】と呼ばれる、ジャズとロックや民族音楽との融合がブームとなっていました。
ブラジルのMPBの動きと、アメリカジャズ界のフュージョンの流れが、この2人を引き合わせ、こんな素晴らしい音楽が世に誕生したわけです。
ミルトン・ナシメントの大自然の偉大さを感じさせる歌声と、ウェイン・ショーターの宗教的ともとれる神への賛歌のようなサックス。
この曲は、音楽を愛する者の心にダイレクトに突き刺さる強さを持っていると思います。